10歳からのプロジェクトマネジメント感想文

10歳からのプロジェクトマネジメントを読んでみた

10歳からのプロジェクトマネジメント(以降、本書とします)が以前Xで話題になっていて、自分が今後はPMになりたいと思っているので良い入門書になるかなと思い読んでみました。

(話題の火付け役はこのポストだった気がする)

本書全体の感想

プロジェクトマネジメント(以降、プロマネとします)で求められる必須なスキルというか、計画の立て方を体系立てて説明してくれています。
説明も対象読者を10歳から想定しているためか、わかりやすい言葉が多かったです(なので具体例はむしろ飛ばし読みしがちでしたが)。
漫画の部分では、内容への導入として解決したい課題や悩みを描いていて、それに対するアンサーとしてプロマネではこういう風にアプローチするんだよ、といった感じで全体が進んでいきます。
全体を通してなるほどと思えましたし、プロジェクトでよく使われる言葉の定義を改めて理解できて良かったです。

自分が考えたこと

一応ITエンジニアの端くれとして、いくつかのプロジェクトに参画させていただいてきてますが、プロジェクトによって各計画段階での計画書の呼び名って結構ブレブレな気がする。 本書では

  • WEB:達成したい目標を作業が実行しやすいサイズまで分解してあらわしたもの
  • ガントチャート:どんなタスクがあって「だれが」「いつ」やるかなどを管理できるもの

として紹介されています。
でも結構WBSと評して、そこに作業期限も一緒にくっつけてタスクの期限として管理しているプロジェクトあった気がする。
それ自体は結局ガントチャートWBSを元に作られることを思えばおかしいことではないけど、各資料の位置づけをプロマネ担当者がしっかり区別しないと、WBSの修正や更新の時に何を管理している資料なのかわかりにくくなってしまっていたんじゃないかとか思いました。
また、きちんうまくいっているウォーターフォールならWBSガントチャートを触るのはプロマネ担当者だけで済むけど、なし崩し的にアジャイル風になっている状態だと必要なタスクが追加になったときに、WBSに個々の作業者が追加OKとしている場合、WBSの書き方や粒度に対して一定のポリシーを作っておかないと 結局それを資料としてみたと時にいまいちな資料になってしまいそうな気がしました。
※なし崩し的にアジャイル、というのは自分がちゃんとした?アジャイルを経験したことがないからです

プロジェクトにおいてガントチャートとかWBS、タスクとかの用語って一般的なものとして共通認識がある前提で進められることが多いけど、まずはそのあたりの用語では何を表すのかをはっきりするところからプロマネをスタートするのが良いのではと思いました。
基本設計書(お客さんがみてシステムの動きがわかるやつとします)で、用語の定義を最初に記載することってあると思いますが、そういう感じでプロマネ運用上で必要な言葉の定義を各メンバーにも伝わるように文書化しておいた方が、各種管理用の資料の意図がより伝わりやすい気がする。
少なくとも自分は、何を管理するための資料と記載がある方が、それに合わせた粒度で資料の更新や報告を上げやすいと思います。
(もちろんよりフランクな相談をする場もあったうえで)

最後に

本書はプロマネの基本を押さえるのにとてもよさそうだと思いました。
紹介されていた内容を元に、自分のタスクを管理するところからやっていこうかと思います。